言葉と音楽に宝石がちりばめられた名作 イノック・アーデン

待望の「イノック・アーデン」、登場

「イノック・アーデン」は、イギリス・ヴィクトリア朝時代の
詩人アルフレッド・テニスンが1864年に著した物語詩。
発売当時、一世を風靡し、その後も世界的に愛され続けてきた名作です。
時を経て、時代を重ねても人々の心をうち続ける不変のテーマは、
人を思いやる心の尊さを、読む者の胸に刻みつけてきました。
翻訳版(原田宗典訳、もしくは入江直祐訳。いずれも岩波書店刊)を
是非一度お読みいただきたい。そうすれば、「イノック・アーデン」が
この上なく美しい言葉で綴られた、そこはかとなく哀しい物語詩であることを
知ることが出来るでしょう。
導入部の小さな港町の情景は、まるで神の目線で描写したかのように
清らかで慈愛に満ち、映像を超えた圧倒的な力で迫ってきます。
そして、男女三人の子供たちの人生がスタートし……。
彼らの時間は描写とセリフによって紡がれ、
その運命の皮肉なめぐり合わせが、柔らかく織り成されてゆきます。
声に出してみたい物語、耳で聞いてみたい物語。テニスンによる物語詩の完成から
33年後の1897年、ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスが、
イタリアやフランスで18世紀に起こったメロドラマ(メロディー付きのドラマ)
の流れをくみ、この流麗な詩に音楽を付けました。
「ばらの騎士」、「サロメ」、「英雄の生涯」に代表されるシュトラウスの、
音楽的才能のエッセンスが全編にちりばめられ、
物語の流れに添って繰り返される三人のテーマを耳にするだけでも、
言葉との見事な調和を感じ取れるほど。
「イノック・アーデン」は、まさに言葉と音楽の代名詞的作品なのです。











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